MENU MENU

COLUMN

2022.01.26企業再生・経営

金融機関交渉Q&A vol.72

  • 借入

執筆者:松本光輝 先生
※松本先生のプロフィール詳細は、本ページの最後にてご確認いただけます。



■現状
年商1億円の不動産販売会社の社長様からの相談。
今期は赤字になりそうなので、前期加入したばかりの全額損金の保険契約を解約して、黒字にすることを検討している。

■相談点
赤字決算になると新規借入は難しくなるのか?
減価償却費を計上しないことも考えているのだが、全額計上しなくても借入に影響しないか?

■アドバイス
全額損金の生命保険を解約し黒字にするために雑収入で戻り益にした場合には、かなり損になるので、本来はやるべきではなく他の方法を考えるべきである。
最後の決算月の分を期ずれで今期に入れることができれば良いのだが、それができないのであれば、支払いを4月以降にたてるという方法がある。
未払いにするのではなく、払いの発生を4月以降にたてる。つまり、収入が3月に入れられないのであれば、支払いを4月以降にする方法がある。この方法は、一般的に行われている方法である。

前期、前々期が黒字で今期だけ赤字になりそうなのであれば、今期を無理に黒字にする必要はない。
例えば、過去2期が連続赤字で今期も赤字だということであればまずいが、過去2期が黒字で今期がたまたま赤字になったとしても、来期が黒字になる見通しがあるのであれば、敢えて今期を黒字にする必要はない。
減価償却を入れたり入れなかったりしても、銀行はもう一度計算し直すので全く意味はない。3期通算で計算してプラスになっているのであれば問題はない。
もし、この会社が債務超過なのであればそちらの方が問題であるが、債務超過でないのであれば問題はない。
繰越利益の剰余金もプラスということなので、今期が赤字になっても全く問題はない。


※コラムに関するご質問は受付しておりません。予めご了承ください。



あわせて読みたい!
金融機関交渉Q&A vol.70金融機関交渉Q&A vol.68



サービスのご案内
日税事業承継支援サービス日税M&A総合サービスメールマガジンのご登録





vol.28以前のコラムは、日税ビジネスサービスのホームページにて、「日税メールステーション」バックナンバーページに掲載しています。
日税メールステーション 『金融機関交渉Q&A』バックナンバー



免責事項について
当社は、当サイト上の文書およびその内容に関し、細心の注意を払ってはおりますが、いかなる保証をするものではありません。万一当サイト上の文書の内容に誤りがあった場合でも、当社は一切責任を負いかねます。
当サイト上の文書および内容は、予告なく変更・削除する場合がございます。また、当サイトの運営を中断または中止する場合がございます。予めご了承ください。
利用者の閲覧環境(OS、ブラウザ等)により、当サイトの表示レイアウト等が影響を受けることがあります。
当サイトは、当サイトの外部のリンク先ウェブサイトの内容及び安全性を保証するものではありません。万が一、リンク先のウェブサイトの訪問によりトラブルが発生した場合でも、当サイトではその責任を負いません。
当サイトのご利用により利用者が損害を受けた場合、当社に帰責事由がない限り当社はいかなる責任も負いません。

松本 光輝

株式会社事業パートナー 代表取締役40年にわたり、飲食業を中心に会社経営。バブル崩壊時に25億円の負債を抱え、その後3年半でその負債を解消する。2003年より、事業再生請負人として全国行脚中。この間、依頼先の多くが1~2ヶ月以内に、資金ショートに陥るおそれがあるという危機的状況の中から、1社も倒産させることなく、300社を優に越える会社の再生を成功させる。
◎過去の経験を活かして、中小企業経営者の最高の相談者となるべく、活動を続けている。
◎経営者はもとより、幹部社員の皆様・社員の皆様の声をくみ上げ、共に全社一丸となった再生を達成すべく、全力で取り組んでいる。着手後、30日以内に再生計画を作成して、実行に移している。
◎会社を3年かけて再生させる独自の再生術は、他に類を見ません。