本コラムは、(株)日税ビジネスサービスの「日税主催研修」「日税オンデマンド」でも講師としてご活躍いただいている(株)事業パートナーの代表取締役社長・松本光輝先生に、300社を超える会社の再生の成功体験をもとに、金融機関交渉に関してQ&A形式でまとめて頂きました。この情報が関与先様へのアドバイスの一助となれば幸いです。なお、松本先生のプロフィールは、本ページの最後にてご確認いただけます。
創業40年の店舗デザイン、設計を行っている社長からの相談。
社長:70才、動ける間は働きたいと思っている。
奥様:65才、1級建築士。社長と一緒に仕事をしている。保証人にはなっていない。
長男:35才、2年前に結婚
自宅の土地:200平方メートル。抵当権の設定はされていない。奥様の持分は3分の2。
自宅の評価額:約3,500万円
所有マンション:早稲田にある。不動産屋は2,000万円で買いたいと言っている。
銀行借入:1億円。月に300万円を返済している。3年間で売上が1億円減少している。粗利益率18%
預金:1,000万円
以前は、60才の後継者候補がいたが、病気になってしまい候補から外れた。従業員に2名候補者がいるが、従業員を後継者にすることに問題はないか? 現在の状態で事業承継は可能だろうか?
技術者はこだわりが強いので、経営者には不向きである。現在、社長が考えている候補者は技術者のため後継者にしないほうが良い。3年間で売上が1億円も減少しているので、その原因究明と改善、借金を減らさないと、後継者は継ぎたがらない。
直ぐにでも再度リスケを行う必要があるが、リスケの前に自宅の土地の差押えを回避するために社長が持っている3分の1の持分を奥様に譲る必要がある。
建設業であれば、本来は粗利益率が25%は欲しいところではあるが、貴社は約18%しか出ていない。外注費・販管費(特に人件費の割合)が多いのでこれを見直す必要がある。
目標は、10年間継続して、売上5億円、利益1,000万円を上げ粗利益率を25%にする計画を作り、実行するべきである。外注費の見直し・改善を行い3年間で利益が出る体質になれば、事業承継がし易くなる。
金融機関交渉Q&A vol.69 | 金融機関交渉Q&A vol.65 |
日税事業承継支援サービス | 日税M&A総合サービス | メールマガジンのご登録 |
vol.28以前のコラムは、日税ビジネスサービスのホームページにて、「日税メールステーション」バックナンバーページに掲載しています。
日税メールステーション 『金融機関交渉Q&A』バックナンバー
免責事項について
当社は、当サイト上の文書およびその内容に関し、細心の注意を払ってはおりますが、いかなる保証をするものではありません。万一当サイト上の文書の内容に誤りがあった場合でも、当社は一切責任を負いかねます。
当サイト上の文書および内容は、予告なく変更・削除する場合がございます。また、当サイトの運営を中断または中止する場合がございます。予めご了承ください。
利用者の閲覧環境(OS、ブラウザ等)により、当サイトの表示レイアウト等が影響を受けることがあります。
当サイトは、当サイトの外部のリンク先ウェブサイトの内容及び安全性を保証するものではありません。万が一、リンク先のウェブサイトの訪問によりトラブルが発生した場合でも、当サイトではその責任を負いません。
当サイトのご利用により利用者が損害を受けた場合、当社に帰責事由がない限り当社はいかなる責任も負いません。
株式会社事業パートナー 代表取締役40年にわたり、飲食業を中心に会社経営。バブル崩壊時に25億円の負債を抱え、その後3年半でその負債を解消する。2003年より、事業再生請負人として全国行脚中。この間、依頼先の多くが1~2ヶ月以内に、資金ショートに陥るおそれがあるという危機的状況の中から、1社も倒産させることなく、300社を優に越える会社の再生を成功させる。
◎過去の経験を活かして、中小企業経営者の最高の相談者となるべく、活動を続けている。
◎経営者はもとより、幹部社員の皆様・社員の皆様の声をくみ上げ、共に全社一丸となった再生を達成すべく、全力で取り組んでいる。着手後、30日以内に再生計画を作成して、実行に移している。
◎会社を3年かけて再生させる独自の再生術は、他に類を見ません。