MENU MENU

COLUMN

2023.03.02税務コンサルのポイント

【事業承継スキーム】外国子会社合算(CFC)税制の当局調査のポイント

  • 富裕層コンサルのイロハ
  • 事業承継スキーム

執筆者:伊藤俊一 先生
※伊藤先生のプロフィール詳細は、本ページの最後にてご確認いただけます。


Q. 外国子会社合算(CFC)税制の当局調査のポイント

表題の件についてご教示ください。


Answer

個人事業主にCFC 税制が適用された事例を受けて、CFC税制の当局調査ポイントをまとめます。

【解説】
平成29年度税制改正において、外国子会社合算税制は大幅な制度転換をしました。旧来の制度は最初にトリガー税率を用いて、適用対象国を判定したのちに、本邦に引き戻し合算課税を行っていました。

平成29年改正後は株式の保有比率で外国関係会社を判定したのち、経済活動基準に基づいて租税負担割合を算定し、合算を行うことになっています。
平成31年度改正は経済産業省の資料にも書いてある通り、米国税制改革で法人実効税率(変更後21%)が下がった影響により、経済活動基準を満たしたとしても租税負担割合の段階で、合算課税が行われる可能性が指摘されていました。
そのため、連結納税の規定及びパススルー規定がかかる部分を除いた計算ができるように配慮されたのが改正の1つです。

なお、大綱は米国の税制改正を念頭においた書きぶりのように読めますが、特定の国への言及がないため、諸外国の状況も合わせて確認することが重要です。
令和元年度税制改正は米国に持株会社、又は保険会社を所有している法人について「のみ」再検討が必要です。

金融庁要望によれば、本邦の金融機関が海外で実態を伴う事業活動を行っている場合であっても、平成29年度改正をうけた同税制ではペーパー・カンパニーに該当するおそれがありました。そのため、一定の要件を満たすものに所用の措置を講じたのが金融関係の手当になります。
どちらも、今後の法令や政省令において詳細な規定が置かれると考えられますので、注視しておく必要があります。
当局調査のポイントとして下記が挙げられます(注1)。

  • 平成29年度税制改正で、間接保有割合の計算方法が変更されています。間接保有割合の計算方式が従来の掛算方式から50%超連鎖方式になりました。従来と扱いが異なりますが、判定をしなおし修正しているか。
  • 吸収合併した際の海外子会社の把握(特に子会社、孫会社…と延々とつながっていく場合)をしているか。
  • 外国税制改正(税率、非課税扱等)は頻繁に変更されます。それに対応しているか。


注 釈

(注1) 堀江知洋(東京国税局調査第1部国際監理官)「国際課税の動向と執行の現状(国際税務研究会2019年5月31日セミナー)」月刊「国際税務」2019年8月号 税務研究会の該当箇所を参照しています。




※コラムに関するご質問は受付しておりません。予めご了承ください。



あわせて読みたい!
【事業承継スキーム】個人事業主に外国子会社合算(CFC)税制が適用された事例:レンタルオフィス事件との比較【事業承継税制(特例)】持株会社スキームの基本と比較検討―①



サービスのご案内
事業承継支援サービス日税M&A総合サービスメールマガジンのご登録



免責事項について
当社は、当サイト上の文書およびその内容に関し、細心の注意を払ってはおりますが、いかなる保証をするものではありません。万一当サイト上の文書の内容に誤りがあった場合でも、当社は一切責任を負いかねます。
当サイト上の文書および内容は、予告なく変更・削除する場合がございます。また、当サイトの運営を中断または中止する場合がございます。予めご了承ください。
利用者の閲覧環境(OS、ブラウザ等)により、当サイトの表示レイアウト等が影響を受けることがあります。
当サイトは、当サイトの外部のリンク先ウェブサイトの内容及び安全性を保証するものではありません。万が一、リンク先のウェブサイトの訪問によりトラブルが発生した場合でも、当サイトではその責任を負いません。
当サイトのご利用により利用者が損害を受けた場合、当社に帰責事由がない限り当社はいかなる責任も負いません。

伊藤 俊一

税理士
伊藤俊一税理士事務所 代表税理士。
1978年(昭和53年)愛知県生まれ。税理士試験5科目合格。
一橋大学大学院修士。都内コンサルティング会社にて某メガバンク案件に係る事業承継・少数株主からの株式集約(中小企業の資本政策)・相続税・地主様の土地有効活用コンサルティングは勤務時代から通算すると数百件のスキーム立案実行を経験。現在、厚生労働省ファイナンシャル・プランニング技能検定試験委員。
現在、一橋大学大学院国際企業戦略研究科博士課程(専攻:租税法)在学中。信託法学会所属。