前回のつづきです。
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■【株主間贈与】組織再編成―②
(3) 平成30年度税制改正における無対価組織再編成の要件
ところが、平成30年度税制改正における無対価組織再編成の要件が変更されました。
平成30年度税制改正で株主構成が等しい法人間の合併、分割型分割、株式交換についても適格組織再編成の一類型となりました。
下記は合併を例にとっています。
これにより、無対価合併による類型は以下のように整理されることになりました。
1)合併法人が被合併法人の発行済株式総数全部を保有している関係
なお、無対価合併後の完全支配関係は求められませんので非適格になりません。2)一の者が合併法人及び被合併法人の発行済株式等の全部を保有している関係
3)合併法人及び被合併法人の発行済株式等の全部を保有している者が被合併法人の発行済株式等の全部を保有している関係
4)被合併法人及び被合併法人の発行済株式等の全部を保有している者が合併法人の発行済株式等の全部を保有している関係
上記1 )~ 4 )が下記の①、②にまとめられます。① 株主のすべてが、その保有する被合併法人の株式の数の発行済株式等のうちに占める割合と合併法人の株式の数の発行済株式等に占める割合とが等しい関係
② 抱合株式を除くことで株主が有する被合併法人及び合併法人の発行済株式等の総数のうちに占める割合が等しい関係
この類型化は分割型分割、株式交換においても同様の取扱いをします。【株主間贈与】組織再編成―① | <事例編・特別号>小さくても売れる会社の共通点とは? |
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税理士
伊藤俊一税理士事務所 代表税理士。
1978年(昭和53年)愛知県生まれ。税理士試験5科目合格。一橋大学大学院修士。都内コンサルティング会社にて某メガバンク案件に係る事業承継・少数株主からの株式集約(中小企業の資本政策)・相続税・地主様の土地有効活用コンサルティングは勤務時代から通算すると数百件のスキーム立案実行を経験。現在、厚生労働省ファイナンシャル・プランニング技能検定試験委員。
現在、一橋大学大学院国際企業戦略研究科博士課程(専攻:租税法)在学中。信託法学会所属。