M&Aとは、Mergers and Acquisitionsの略であり、すなわち複数の会社を一つに統合する「合併(Mergers)」と、他の会社の支配権を獲得する「買収(Acquisitions)」を指します。また、実務上は「合併」や「買収」に限らず組織再編行為全般を指してM&Aということもあります。
今回は、このM&Aにおいて利用される代表的な手法を解説していきたいと思います。
株式譲渡
会社の支配権(株式)を第三者に譲渡することにより会社を売り渡す方法をいいます。
売り手は、経営する会社の株式を買い手に譲渡し、対価を得ます。
買い手は対価を支払うことで株式を得て、買収対象の会社の支配権を獲得することになります。
M&Aにおいては最も多く利用されている手法です。
図表1 株式譲渡
税理士/公認会計士
税理士法人G&Sソリューションズ 代表社員。
株式会社G&Sソリューションズ 代表取締役。2005年中央大学卒。中央青山監査法人及び太陽有限責任監査法人にてIPO業務やM&A業務に従事し、2013年に独立。税理士法人G&Sソリューションズ、株式会社G&Sソリューションズを設立し代表社員、代表取締役に就任。業務範囲を限定することなく、M&Aに関連する幅広い業務をクライアントに提供し、年間50件を超えるM&Aに関連した業務の提供や相談を受けている。また、会計事務所との業務提携を進めることで、会計事務所が行うM&A業務等の支援を行っている。
著書に「40代オーナー社長のための経営のバトンリレー」(幻冬舎メディアコンサルティング)「M&A組織再編 ストラクチャー別会計・税務のポイント」太陽有限責任監査法人編:共著(税務経理協会)、「株式上場準備の実務」太陽有限責任監査法人編:共著(中央経済社)がある。