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COLUMN

2018.10.16企業再生・経営

金融機関交渉Q&A vol.36

  • 相続
  • 債務

本メルマガは、当社「日税主催研修」「日税オンデマンド」でもご活躍いただいている(株)事業パートナーの代表取締役社長・松本光輝先生に300社を超える会社の再生の成功体験をもとに、金融機関交渉に関してQ&A形式でまとめて頂きました。この情報が関与先様へのアドバイスの一助となれば幸いです。



■現状
業種:建設業、年商:10億円、従業員:25名、借入残高:2億円、連帯保証人:社長55歳、妻52歳。
社長が急な病死。社長の資産は時価3,000万円の自宅のみ。相続人は妻と長男21歳、長女19歳の3名。
銀行3行より相続人3名に2億円の返済請求あり。
会社は廃業。
生命保険は1億円。この1億円を債務返済に充てて、借入残高は1億円。この1億円はサービサーに債権譲渡され、現在はサービサーと返済交渉中。

■問題点
①サービサーへの債務の圧縮交渉はどうすれば良いか?
②自宅に付いている担保をどう外すか?
③今後の生活費を如何に得るか?
以上の3点。


■アドバイス
①サービサーへの債務の圧縮交渉はどうすれば良いか?

相続人3名の収入を勘案して和解に導く。債務額の5%~10%が目安。


②自宅に付いている担保をどう外すか?

時価総額3,000万円の用意が必要。妻、長男を保証人として3,000万円の70%相当を銀行より借り入れる。残りの30%は自己調達する。最悪、それが不可能な場合は親族に資金を出してもらい、親族の名義で住み続ける。


③今後の生活費を如何に得るか?

自宅を保全できれば、残りは生活費と学費。生活費は家族で協力して収入を得る。学費は学費ローンを活用する。






vol.28以前のコラムは、日税ビジネスサービスのホームページにて、「日税メールステーション」バックナンバーページに掲載しています。
日税メールステーション 『金融機関交渉Q&A』バックナンバー


松本 光輝

株式会社事業パートナー 代表取締役40年にわたり、飲食業を中心に会社経営。バブル崩壊時に25億円の負債を抱え、その後3年半でその負債を解消する。2003年より、事業再生請負人として全国行脚中。この間、依頼先の多くが1~2ヶ月以内に、資金ショートに陥るおそれがあるという危機的状況の中から、1社も倒産させることなく、300社を優に越える会社の再生を成功させる。
◎過去の経験を活かして、中小企業経営者の最高の相談者となるべく、活動を続けている。
◎経営者はもとより、幹部社員の皆様・社員の皆様の声をくみ上げ、共に全社一丸となった再生を達成すべく、全力で取り組んでいる。着手後、30日以内に再生計画を作成して、実行に移している。
◎会社を3年かけて再生させる独自の再生術は、他に類を見ません。