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2022.05.30海外情報

テレビ化する台湾のYouTube 人気チャンネルTOP10からトレンドを読み解く!

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  • 台湾


執筆者:株式会社クリスク
※株式会社クリスクに関する情報は、本ページの最後にてご確認いただけます。



こんにちは、クリスク・ジャパンの劉(りゅう)です!

台湾ではデータ通信料金の安さとテレビ局の本格的な進出により、YouTubeがテレビと同等の位置づけになっています。

▼参考記事
なんでも検索!台湾人のYouTube利用方法とテレビとの関係

そんな台湾の、2021年に人気だったYouTuber・チャンネルランキングから、今の台湾のYouTubeトレンドを紹介したいと思います!


2021年度 台湾の人気YouTuberランキング



2021年12月に、Googleが台湾在住者の登録が多いYouTubeチャンネルベスト10を発表しました。


引用元:Google台湾
※表はクリスク再編集

※集計期間:2021年1月~2021年11月

※以下チャンネルは集計対象外:

-YouTubeショートを主にアップロードしているチャンネル

-ブランド、レコード会社、アーティストとマスコミの公式チャンネル

-子ども向けのチャンネル



教育系YouTuberが人気上昇中



昨年の記事、「なんでも検索!台湾人のYouTube利用方法とテレビとの関係」で紹介した2020年のランキングと比べると、2021年は専門知識を発信しているチャンネルの登録者数が増えています。

特に、業務上の知識や専門資格を得ているYouTuberが人気を集めており、7位の「蒼藍鴿的醫學天地(青い鳩の医学の世界)」、8位の「77老大(77ボス)」は医師免許を持った人が、10位の「柴鼠兄弟 ZRBros(柴鼠ブラザーズ)」は投資・資産運用関連の免許を持った人が動画を配信しています。


蒼藍鴿的醫學天地(青い鳩の医学の世界)の人気ビデオ:
台湾の民間療法を勧める広告を医学的見地から解説している動画


柴鼠兄弟 ZRBros(柴鼠ブラザーズ)の株式購入について初心者向けに解説している動画


人気の理由にフェイクニュース問題が



専門知識を持った教育系YouTuberの人気の要因として、情報の正確性を求める台湾人の風潮が挙げられます。

実は、台湾ではフェイクニュースや誇大広告が大きな社会問題となっています。行政機関によるチェック体制が強化されているほか、メディア業界団体によるファクトチェックセンターも設立されました。

こういった流れを受けて、YouTubeなどの配信プラットフォームやSNSで流れる情報へ向けられる眼も厳しくなっています。個人の経験や意見に基づくだけの発信は説得力が薄いと見られ、炎上しやすくなっています。

参考)
  1. “フェイクニュース”暴走の果てに ~ある外交官の死~ – NHK クローズアップ現代 全記録
  2. 台灣事實查核中心 | Taiwan FactCheck Center



テレビ品質のバラエティ番組が続々誕生



日本と同様に、台湾でもタレントや芸能人がYouTuberに転身する例が増えています。

中でも突出して人気となったのが、人気ランキング2位にランクインした「羅時豐D.L 不務正YA(ダニエル・ローは副業中)」です。デビュー30年以上のベテラン芸能人と、YouTubeにチャレンジしたかったテレビ業界出身の甥とのコンビネーションが大成功を収めました。

動画では自身の人脈を活かした芸能人とのコラボが多く、さらにテレビのバラエティ番組の要素を取り入れたことで若者人気を獲得。YouTuberとして再起を果たしました。


ゲストと共にタクシー会社で働く人へインタビューする街ブラバラエティ動画

そして6位にランクインした「木曜四超玩(木曜で遊ぼう)」は、YouTubeでのみ視聴できるバラエティ番組です。しかし、制作チームはテレビ局出身、司会者は全員芸能人となっています。

テレビ業界の制作チームが持ち込んだバラエティ番組の制作手法は、他のYouTuberにも急速に広がりました。オープニングやエンディングの挿入、ナレーションやテロップの活用、番組のシリーズ化などは、台湾のYouTubeでのバラエティ動画では頻繁に見られるようになっています。


4位にランクインした「許夫婦とハムスター」による動画でも番組ダイジェスト・シリーズロゴ・スポンサー紹介がオープニングとして入っています


サブチャンネルの開設はもはや当たり前



発信内容を増やして多くのユーザーを取り込もうとするYouTuberが、サブチャンネルを開設する動きが増えています。

コンテンツごとにチャンネルをしっかり分けることで、YouTubeのデータ収集機能や関連動画表示アルゴリズムを活かし、それぞれのコンテンツでよりコアなターゲットへ届けやすくなるからです。

9位にランクインした「館長惡名昭彰(悪名高き館長)」は、登録者100万人超えのチャンネル「館長成吉思汗(館長 チンギス・ハン)」のサブチャンネルです。ジムやフィットネスに関するコンテンツを配信しているメインチャンネルとは異なり、サブチャンネルではトークライブやゲームの生配信が中心です。

これは、Facebookライブでの時事放談の人気を受けて開設したサブチャンネルで、旅行やグルメレビューなどの自身のライフスタイルも発信することで、自社ビジネスに加えて個人としてのブランディングも成功しました。


メインチャンネル:ジム生のトレーニングの様子を紹介する動画


サブチャンネル:ゲストとのトークライブ動画


台湾YouTuberの第一人者のサブチャンネル例



台湾YouTuberの第一人者と呼ばれている「蔡阿嘎(ツァイ・アガ)」は、チャレンジ系コンテンツを主に発信しているメインチャンネルの他にも、家族のVlogや旅行などの3種類のサブチャンネルを運営しており、登録者は4チャンネル合計で500万人にのぼります。


蔡阿嘎(ツァイ・アガ)のサブチャンネル一覧。それぞれ多くの登録者を抱えている


嘎嫂二伯&蔡波能’s Daily」は蔡夫人による育児Vlogです。子どもに関する動画のほかに、美容やライフスタイル、更に自身の育児用品ブランドの宣伝も配信しています。


台湾総統がコラボした「作ってみた」シリーズの動画

また、子どもが主役の「蔡桃貴」チャンネルも、フォロワーが100万人弱に達する人気チャンネルへと成長しています。

さらに、155万人のフォロワーを抱える「蔡阿嘎Life」では、メインチャンネルのメイキングや制作スタッフの裏話の他、料理チャレンジやスタッフの子どもとのコラボなど、ライフスタイル系バラエティを配信しています。


まとめ



テレビ局出身のプロデューサーや芸能人がどんどんYouTubeに移ることで、YouTuber界隈に新たなトレンドがもたらされています。テレビとインターネットの化学反応には、まだ未知の可能性が期待できます。

日本でも、テレビと同じくらいYouTubeの視聴率が伸びてきているという調査結果もでているようなので、今後このトレンドは日本にも訪れるかもしれません。

なお、台湾ではYouTuberが増え、配信コンテンツが多様化する中、熱烈なファンをいかにつかむかがYouTuberにとって大きな課題となっています。

クリスクでは最新の台湾トレンドを発信していきますので、ぜひ引き続きチェックしてください!


この記事を書いたのは・・・
写真クリスクジャパンスタッフ Liu TzuーYi/ リュウ ズーイー

※本記事は、株式会社クリスクより掲載許可をいただき、同ホームページにて公開されている記事を転載したものです。
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なお、株式会社クリスクの情報は、本ページの最後にてご確認いただけます。


▼今回の元記事
テレビ化する台湾のYouTube 人気チャンネルTOP10からトレンドを読み解く!
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株式会社クリスク

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