Mizuho Short Industry Focus 164号
短期原油価格見通し~世界の石油需給動向と2018年度の原油価格見通し~
2018年5月17日 発行
【要約】
◆原油価格は、2016年1月に底打ちして以降、上昇して推移し、2018年5月にはWTI価格が3年5カ月ぶりに$70/bblを上回った。OPEC減産合意の影響等により供給過剰が解消し、世界の石油需給が是正されたことが、原油価格上昇の一因と考えられる。足下では、中東地域における地政学的リスクの高まりが、油価の一段の上昇要因となっている。
◆今後の世界の石油需給は、石油需要の堅調な増加が見込まれる中、2018年末までのOPECによる減産合意の遵守を前提とすれば、バランスした状態が継続する見通しである。
◆2018年度のWTI価格は、地政学的要因による高止まりや更なる上昇の可能性には留意が必要なものの、世界の石油需給がバランスした状態が継続する想定の下、$60/bbl台中盤での推移を予想する(【図表1】)。
※本記事は、みずほ銀行より掲載許可をいただき、同行ホームページで公開されている記事を転載したものです。
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