こんにちは、クリスクの劉(リュウ)です。
前回は、東南アジアのEC市場の現状と人気ECサイトを紹介しました。
【2021年】東南アジアのEC市場・人気のECサイトまとめ
東南アジア各国で盛り上がっているEC市場では、日本製品の輸入の需求が高まっています。東南アジア各国の人々が訪日旅行ができない状況で、どんな製品が人気なのでしょうか?
また、東南アジア独自のEコマースマーケティングの手法も紹介したいと思います。
東南アジア各国別! 人気の日本製品
訪日旅行時に、日本製の化粧品・医薬品・アパレル・食品などのショッピングを楽しんでいた東南アジアの人々。
しかし今は訪日旅行ができないため、日本製品を購入したいときは自国の人気ECサイトで検索し購入しています。
では、各国のECサイトでは何が売れているのでしょうか?
人気ランキングをまとめましたので、東南アジアの消費者の好みを一緒に見ていきましょう!
・タイ:訪日客人数東南アジア諸国で第1位
コロナ前、訪日客数が年々伸びて続けていたタイでは、日本製品が好きな人は少なくありません。
幅広く色々な製品が人気で、化粧品、文房具、食品がランキング上位となっています。販売価格の平均は1,000円〜2,000円ほどですが、日本の高額中古品、例えばカメラやハイブランドのニーズも高くなっています。
・マレーシア:越境ECに進出したいなら注目すべき国の一つ
マレーシアはEC利用率が高く、特に東南アジア諸国のなかでも越境EC市場の成長が期待される国の一つです。
マレーシアでは日本製品の入手が困難であるため、越境ECで購入するケースがほとんどです。訪日の際と同じで、美容系アイテムや食品のニーズが高いです。
美容系アイテムでは、スキンケア、ボディケアやサプリメントなどのジャンルが売れ筋。
食品では、お菓子は定番ですが、日本食を現地で味わえないため、ラーメンセットや調味料のニーズもあります。それ以外には、ベビー・子供関連製品も人気です。
日本の販売者が注意すべき点は、多民族で構成されているマレーシアには、イスラム教を信仰するマレー民族が約60%を占めているということ。ハラール対応が必要になります。
・シンガポール:東南アジア諸国内でGDPと消費購買力が最も高い国
シンガポールの市場はマレーシアと似ていますが、高い消費購買力を持っているシンガポールでは食品や美容系以外に、アニメ関連やゲーム系のコレクションなど高単価のホビー系製品も人気です。
SNSや雑誌などのトレンドに影響を受けやすい傾向があるので、SNSで話題性になったものや、雑誌掲載商品はECサイトで売れやすいです。そのため高単価な日本製品、例えば、化粧品ギフトなども売れています。
・ベトナム:日本製品に馴染みのある国
日本には40万人以上の在日ベトナム人がいますので、日本製品に馴染みのある人も多いでしょう。
ベトナムで人気の日本製品はやはり定番の食品と美容系アイテムです。特に近年ベトナム国内では、健康意識の高まりによりサプリメントが人気があります。
また、べトナム人の肌質が日本人に似ているということもあり、日本の化粧品やスキンケア商品もよく購入されています。その他にはベビー用品や時計もニーズが高くなっています。
もともと日本との関わりも深く、日本製品に対して関心の高いベトナムは、これからの成長も期待できる市場です。
・インドネシア:EC利用率が最も高い国
1万7千という数多くの島で構成されているインドネシアは、物流に大きな課題がありますが、近年はインターネット利用率の高まりと合わせて配送における交通インフラ整備が整ってきています。
その結果、今では東南アジアでEC利用率が最も高い国となりました。
インドネシア人は日本製品に好感を持っており、美容系のファッションアイテムと化粧品が人気です。また、日本食に信頼感があるため、食品や調味料も売れ筋です。ただ、マレーシアと同じようにハラール対応が必要である点には注意が必要です。
インドネシアでさらに注意しておきたいのは、インドネシアにおける輸入手続きの複雑さです。また高額な税金も課題の一つです。
そのため、スムーズな輸入手続きや発送を行うことができるよう、信頼できる現地パートナーと連携できる体制を構築することをおすすめします。
参考)Shopeeへのヒアリング
参考)
主要国・地域の越境EC(電子商取引) | 特集 – 地域・分析レポート – 海外ビジネス情報東南アジア各国で人気のマーケティング手法
ECサイトで購入する前に、東南アジアの消費者は必ずネット検索を行います。
その中でも特にSNS検索をよく利用しており、東南アジアでは、6割の消費者は購入の前にSNS検索をして、評価、購入経験、商品の写真や動画を確認しています。
参考)
we are social(グラフは株式会社クリスクが作成)
東南アジアの消費者の購買意欲を左右するSNSマーケティングは、購入までつなげる重要なマーケティング手段です。
それでは、ECサイトでよく行われているマーケティング手法を紹介します。
・ライブコマース
SNSやECサイトアプリでライブ配信を行い、商品紹介をしながら視聴者がリアルタイムで購入できる販促手法です。
商品の効果や使い方を実演することにより、視聴者により高い信頼感を与えられます。また視聴者のコメントをみてリアルタイムに質問に答えたり、東南アジアの消費者が重視しているコミニュケーションを行うことなど販促に対してメリットがあります。
実際の体験や利用経験が重要な商品、例えば美容系、食品系、アパレル、台所用品など幅広い商品にはライブコマースがおすすめです。
「ライブコマース」がタイで人気!その理由と活用事例・SNS広告
東南アジア市場で、年々重要度が増しているSNS広告も運用すべき販促手法の一つです。
中でも、東南アジア各国で利用率一位であるSNS・Facebookはオンラインショッピングの販促に欠かせない広告プラットフォームです。Shopee Thaiの調査では、Facebook広告を見た人の購買率は他の広告プラットフォームより高いという結果が出ています。
なお、特に日用品の飲料、食品、化粧品などが高くなる傾向があるようです。
東南アジアのSNS利用率としてはFacebook、InstagramとYouTubeが上位となっていますが、各国で独自のSNS利用傾向とトレンドがありますので、事前に現地のSNS利用事情を調査、または現地の事情に詳しい広告代理店との連携も検討が必要です。
・インフルエンサー施策
レビューを重視している東南アジア市場でインフルエンサーの影響力は高いです。
インフルエンサーにSNS記事の投稿や動画作成をしてもらうなど基本的な運用手法以外にも、上記のライブコマースとSNS広告を加えると相乗効果が期待できます。
例えば、SNS広告に出演してもらう、作成した記事投稿や写真や動画を広告素材として利用、ライブコマースで司会者やゲスト出演もらうなど、さまざまな運用手法の組み合わせが可能です。
ただし、インフルエンサー施策は他の広告運用より多くの注意点がありますので、運用経験豊富な代理店に頼む方ことをおすすめします。
これで失敗しない! インフルエンサーマーケティングの注意点(ベトナム編)まとめ
東南アジアでは、国によって習俗、民族、言語が違い、多民族で構成されている国もあります。例えば、マレーシアはマレー系、中国系、インド系など多くの民族で構成されていて、それぞれの民族が独自の言語と文化があります。一つの国で各民族が好きな日本製品も違います。
東南アジアのEC市場に進出を検討する前に、それぞれの国の日本製品に対する好みと文化を調査すべきです。
現地を理解している私たちにぜひ貴社にあった越境EC運用とマーケティングのお手伝いさせていただければ嬉しいです。
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この記事を書いたのは・・・クリスクジャパンスタッフ Liu TzuーYi/ リュウ ズーイー ※本記事は、株式会社クリスクより掲載許可をいただき、同ホームページにて公開されている記事を転載したものです。コラムに関するご質問は受付しておりません。予めご了承ください。
▼今回の元記事東南アジア各国で今売れている日本製品ジャンルはコレだ!クリスクのサイトにジャンプします 免責事項について
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