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COLUMN

2020.11.25企業再生・経営

金融機関交渉Q&A vol.58

  • 借入金

本コラムは、㈱日税ビジネスサービスの「日税主催研修」「日税オンデマンド」でも講師としてご活躍いただいている(株)事業パートナーの代表取締役社長・松本光輝先生に、300社を超える会社の再生の成功体験をもとに、金融機関交渉に関してQ&A形式でまとめて頂きました。この情報が関与先様へのアドバイスの一助となれば幸いです。



■現状
業種:Webマーケティング及びシステム開発業
3期目の決算が終わったばかりの新しい会社。事業内容は、Webマーケティング事業、アプリ・システム開発事業、海外ビジネスマッチング事業などを展開している。
社長は40歳、共働きの妻との間に子供ができ、今年9月に出産予定。自宅は持ち家ではなく賃貸住宅。
1期目で8,000万円、2 期目で1億円の売上があったが、3期目には2,000万円の赤字が出てしまった。現在、5行の金融機関からの借入返済の為に金利を含め毎月70万円を返済しているが、手元資金が200万円を切ってしまった。


■相談点
融資先を見つけて会社を再生したいのだが、どうしたら良いか?


■アドバイス
融資先を見つける前にやることがある。

①手元資金が200万円と底を付いているので、先ずは5行の返済を止める。返済を止めても来年度が黒字になれば、金融機関は融資してくれる。返済を止めるためには、経営改善計画書を提出しなければならないので、計画書をすぐに作る必要がある。

②3期目で売上が3分の1になったにも関わらず、経費が前年と変わっていない。費用対効果の検証が必要。決算書を見る限り、精査すれば500万円程の運転資金は出てくるはずである。


大切なことは、銀行は待ってくれるが赤字は待ってくれない。しっかりと赤字の原因を見つけ出すこと。不足資金を安易に借りるという考えではなく、支払いを遅らせて、その間に利益を出すという考え方が必要。また、資金調達ができそうな人間が10人いたら私募債という方法の検討をしてみる。


※コラムに関するご質問は受付しておりません。予めご了承ください。



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松本 光輝

株式会社事業パートナー 代表取締役40年にわたり、飲食業を中心に会社経営。バブル崩壊時に25億円の負債を抱え、その後3年半でその負債を解消する。2003年より、事業再生請負人として全国行脚中。この間、依頼先の多くが1~2ヶ月以内に、資金ショートに陥るおそれがあるという危機的状況の中から、1社も倒産させることなく、300社を優に越える会社の再生を成功させる。
◎過去の経験を活かして、中小企業経営者の最高の相談者となるべく、活動を続けている。
◎経営者はもとより、幹部社員の皆様・社員の皆様の声をくみ上げ、共に全社一丸となった再生を達成すべく、全力で取り組んでいる。着手後、30日以内に再生計画を作成して、実行に移している。
◎会社を3年かけて再生させる独自の再生術は、他に類を見ません。