令和2年3月決算について、消費税率の改正に伴った決算前の見直しポイントやこの決算から適用される税制のポイントを中心にまとめています。大企業等の電子申告義務化など令和2年4月以降に適用される内容につきましてもあわせてご確認ください。
■消費税率の改正に伴う決算前の見直しポイント
令和元年10月1日から、消費税及び地方消費税の税率が引き上げられ、同時に軽減税率制度が実施されました。消費税の申告上のポイントを以下にまとめております。
■仮想通貨の評価方法等
平成31年4月1日以後に終了する事業年度から、法人が仮想通貨の譲渡をした場合には、その譲渡に係る利益額又は損失額は、原則として、その譲渡に係る契約をした日の属する事業年度の益金又は損金に算入されます。また、評価損益については、原則として、以下の区分に応じて取り扱うこととされます。
(注)未決済仮想通貨の信用取引等については、事業年度末に決済したものとして計算した損益相当額を計上
■適用除外事業者とみなし大企業
平成31年4月1日以後に開始する事業年度から、「適用除外事業者」及び「みなし大企業」に該当することとなった中小企業者については、中小企業関連税制の適用が停止されます。
・適用除外事業者…前3事業年度の所得金額の平均が15億円を超える中小企業
・みなし大企業…大法人(資本金の額または出資金の額が5億円以上である法人等)の100%子会社、100%グループ内の大法人に発行済株式等の全部を直接・間接保有されている法人
「適用除外事業者」及び「みなし大企業」が制限を受ける主な中小企業関連税制は以下の通りです。
■中小企業防災・減災投資促進税制
事業継続力強化計画を策定し、経済産業大臣の認定を受けた中小企業・小規模企業が、令和元年7月16日から令和3年3月31日までの間に、災害への事前対策を強化するために取得する防災・減災設備(以下「対象設備」)を新たに取得等して事業の用に供する場合には、その供用日の属する事業年度において、その対象設備の取得価額の20%の特別償却が可能となります。なお、当該制度は税額控除の適用はありません。
■金又は白金の地金の課税仕入れを行った場合の本人確認書類の保存
令和元年10月1日以後に、事業者が「金又は白金の地金」の課税仕入れを行った場合において、その課税仕入れの相手方(売却者)の本人確認書類(個人の場合は運転免許証・住民票等の写し等、法人の場合は登記事項証明書・納税証明書の写し等)を保存しない場合には、当該課税仕入れに係る消費税額について仕入税額控除の適用を受けることができないこととなります。
■電子申告の義務化
令和2年4月1日以後に開始する事業年度から、資本金1億円超の大企業等が行う法人税等の申告については、電子申告が義務化されます。義務化の対象となる法人は、同日以後、事業年度開始の日以後1か月以内(新たに設立された法人については、2か月以内)に所轄税務署長に対して届出書を提出する必要があります。また、義務化の対象となる法人が電子申告せず書面により提出した場合には、その申告書は無効なものとして取り扱われることとなり、無申告加算税の対象となりますのでご注意ください。
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※本記事は、アクタス税理士法人より掲載許可をいただき、同ホームページにて公開されている記事を転載したものです。
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