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2019.12.04税務情報

所得控除の活用による所得税の節税対策

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 サラリーマンなどの給与所得者の方は年末調整にて、個人事業者や高所得者の方は確定申告にて、所得税の年税額を計算することになります。年末調整や確定申告に備えて、所得控除などの項目を見直し、今からでも活用できる節税対策についてぜひご検討ください。


■所得税の計算方法
 所得税は、1年間分の各種所得の合算金額から「所得控除」を差し引いて「課税所得」を算出し、それに超過累進の税率を乗じて計算します。各種所得金額を合算するまでは、10種類ある各所得ごとに計算を行います。個人事業主の場合は、年間の事業収入から必要経費を差し引いて「事業所得」を計算し、給与所得者の場合は、年間の給与収入から必要経費に相当する「給与所得控除」を差し引いて「給与所得」を計算します。




■所得控除による節税対策の具体策
 「所得控除」は、その金額が多くなるほど課税所得が減りますので、結果として所得税の節税となります。





Q&A
Q1.iDeCoのメリットを教えてください。
A1.iDeCoの税制面でのメリットとして、次の3点が挙げられます。
① 支払った掛金の全額が所得控除となります。
② 確定拠出年金制度内の運用益が非課税になります。
③ 受取時に、一時金で受給する場合は退職所得控除、年金で受給する場合は公的年金等控除が受けられます。


Q2.配偶者や扶養者の国民年金や国民健康保険料を支払った場合は、所得控除の対象になりますか。
A2.配偶者や扶養親族の国民年金保険料や国民健康保険料を支払った場合は、実際に支払った人の社会保険料控除となります。また、過去に滞納したり、免除を受けたりした保険料を納付した場合も、その支払った年の所得から控除されます。年末調整や確定申告で領収書が必要となるので保管してください。


Q3.ふるさと納税をした場合は、確定申告は必要ですか。
A3.ふるさと納税ワンストップ特例制度により、確定申告が不要な給与所得者等で1年間の寄付先が5自治体以内である場合には、各自治体に「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を提出することで確定申告が不要となります。この場合、所得税が還付されるのではなく、ふるさと納税を行った翌年の住民税の減額という形で控除されます。


Q4.株式売却損が出た場合は、どのようにしたらいいですか。
A4.上場株式等を売却して損が出た場合は、確定申告により配当金や株取引の利益と損益通算することができます。また、その損失を翌年以後3年間繰り越すためには、毎年確定申告を行う必要があります。


Q5.小規模企業共済や倒産防止共済について前納して、今年の節税とすることはできますか。
A5.小規模企業共済は、小規模企業の経営者や個人事業主などのための、積み立てによる退職金制度です。掛金は全額所得控除できますし、受取る際には退職所得扱いになるなど税制上のメリットがあります。掛金は前納することができ、年内の支払で前納1年分まで、その年の所得金額から控除できます。
倒産防止共済は、取引先の倒産に際して借入を受けられる制度で、掛金は全額必要経費になります。こちらも前納ができます。どちらの場合も、前納に変更する際は事前に申請が必要となり、その申請についても期限がありますので注意が必要です。早めの手続きをお勧めします。


Q6.個人事業者ですが、設備投資に関する所得税の節税策があれば教えてください。
A6.個人事業者の方で青色申告をしている方が設備投資をした場合の節税策としては、30万円未満の資産購入が必要経費となる少額減価償却資産の特例や、特別償却や税額控除などの優遇を受けられる中小企業投資促進税制、中小企業経営強化税制などの活用が考えられます。







※本記事は、アクタス税理士法人より掲載許可をいただき、同ホームページにて公開されている記事を転載したものです。
https://www.actus.co.jp/library/knowledge/list.shtml


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