Mizuho Short Industry Focus 174号
世界で強まる廃プラ規制~プラスチック代替製品の開発動向と日本企業に求められる方向性~
2019年5月30日 発行
【要約】
◆廃プラスチック(以下、「廃プラ」)に関する規制強化の議論が各国で活発化している。日本では、2019年6月に大阪で開催されるG20サミットまでに、政府がプラスチック資源循環戦略を策定する予定である。同戦略案で示された、野心的なマイルストーンを達成する手段の一つとして、プラスチック代替素材の導入が期待されている。
◆現在、日本企業は、バイオプラスチック、紙素材、その他素材といった、既存プラスチックの代替素材の開発を進めている。コストをはじめとして、解決すべき課題は山積しているものの、日本としては、更なるイノベーションの機会として捉え、新たなビジネスの創出を図るべきである。
◆今後、EUによるグローバルルールメイキングの動きや、EU 企業によるアジア地域等へのアプローチが加速すると想定される。日本企業には、素材企業とユーザー企業とのすり合わせや素材産業間の連携による、世界に先駆けた代替素材の用途開発や、日本が保有する優れた廃棄物回収やリサイクル技術の海外展開により、プレゼンスを発揮することが求められよう。
※本記事は、みずほ銀行より掲載許可をいただき、同行ホームページで公開されている記事を転載したものです。
https://www.mizuhobank.co.jp/corporate/bizinfo/industry/index.html