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2019.06.05産業情報

ChevronによるAnadarko買収~M&Aにより注力領域を非連続的に拡充する石油メジャーの事業戦略~

  • Mizuho Short Industry Focus
  • 経済情報

Mizuho Short Industry Focus 172号
ChevronによるAnadarko買収~M&Aにより注力領域を非連続的に拡充する石油メジャーの事業戦略~

2019年4月25日 発行(2019年5月30日 追記)

【要約】

◆2019年4月12日、米系石油メジャーのChevron Corporation(以下、「Chevron」)は、米国の石油・天然ガス開発企業Anadarko Petroleum(以下、「Anadarko」)を330億ドル(約3兆6,900億円)で買収することを公表した。実現すれば、石油・天然ガス開発業界では2015年4月に公表され、2016年2月に成立した英蘭・Royal Dutch Shell(以下、「Shell」)による英・BG Group(以下、「BG」)買収以来の大型再編となる。


◆Chevronは、Anadarko買収の目的として、①シェールオイル・ガス、②深海油ガス田、③LNGの強化を挙げている。いずれもChevronがコア領域として位置付けるとともに、Anadarkoが近年注力してきた分野であり、本案件は、Chevronの強みを更に伸長させ、成長領域を強化するM&Aであると言える。


◆日本企業が、石油・天然ガス開発事業の中長期的な成長を実現する上で、Chevronと同様に、注力領域を明確化し、メリハリの効いた経営資源配分を行うことが重要である。斯かる中、企業買収や資産買収は、日本の上流開発企業が資産ポートフォリオを非連続的に拡充し、事業戦略上の重点分野を強化するための有効な手段となり得る。日本の上流開発企業がM&Aを通じて、戦略的に保有資産の多角化を図り、長期的な成長を実現することに期待したい。



・・・内容はPDFをご覧ください。

みずほ銀行 産業調査部

※本記事は、みずほ銀行より掲載許可をいただき、同行ホームページで公開されている記事を転載したものです。
https://www.mizuhobank.co.jp/corporate/bizinfo/industry/index.html