戦前より非鉄合金加工を営む会社(所在:首都圏)のオーナー社長より、そろそろ引退を考えたいが、後継者がいないため、どうしたらよいかとの相談が顧問税理士にあった。
オーナー社長には、お子さんはいたが、後を継ぎたくないとの意向があり、銀行借入金もあり、社内からの登用も難しいとのことであった。
戦前より電装品の部材を製造しており、戦後は家電向けに製品を供給し業績を伸長し、直近は自動車の電装品向けに部材を供給し業績は安定していた。
当初は銀行に買手探索を依頼したが、なかなか見つからず、困ったところで当社へ顧問税理士を通じて相談があった。
ご相談を受けてから、当社とアドバイザリー業務委託契約を締結。そこから、なぜ、買手探索が難しかったのか現状を分析し、当初のスキームを見直し、その上で買手探索を本格的に始めた。
コロナ禍で紆余曲折はあったが、最終的に新規事業を模索していた自動車部品メーカーが買手として手を挙げてくれた。買手は、コロナ禍にあっても業績が安定している会社で、社長は新しい分野への進出に意欲的であった。
交渉中、新型コロナウイルス感染拡大の影響で緊急事態宣言の発出、対象事業の売上減少もあったが、事業の将来性を見込み、ご相談をいただいてからおおよそ1年でのクロージングとなった。